離農された方の家を購入し、家を直して日々の生活を楽しむ川辺さん家族
出身:熊本県・愛媛県
移住時年齢:川辺さん31歳・奥さん26歳
移住地区:南富良野町下金山
・南富良野町へ移住したきっかけは何ですか?
川辺さん:結婚で来ました。(奥さんが南富良野町に住んでいた)
奥さん:最初は一人で人参掘りのアルバイトで来ました。
・南富良野町へ移住する前は何をしていましたか?
川辺さん:旅をしていました(海外・国内)。また、昔から大工に興味があり、職業訓練学校で大工の勉強をしたり、工務店で仕事をさせてもらったりしていた時もありました。
奥さん:愛媛県で看護師をしていました。
・南富良野町に住んでみてどうですか?
川辺さん:自然が豊かでとても気に入っています。北海道の冬の雪が私はとても好きです。あと、本州と違い、自分で生活を作るという実感が味わえとても満足しています。
奥さん:遊ぶところ(自然)がたくさんあり、とても満足しています。富良野地方は魅力的な人も多いので、日々の生活が楽しいですね。
・南富良野町で苦労したことはありますか?
川辺さん:特に私は感じませんが、北海道は仕事が少ないのは実感します。
奥さん:子どもを預けるところがないところですかね。でも過疎地なので都会と同じ要求をしても仕方がないので、不便も楽しんでいます。子どもを通して(預かってもらったり預かったりしているうちに)ご近所さんとも知り合いが増えましたし。
・川辺さんは大工という仕事で自営されていますし、奥さんは南富良野町役場に就職されましたが、実現に至るまではどうでしたか?
川辺さん:私はここに来る前から仕事は大工をしたいと思っており、知識もあったのでこの仕事を選びました。最初は、なかなか仕事がありませんでしたし、不安もありました。それでも少しずつ地域の方から仕事を頂くようになり、今では仕事を通して色んな方々とも交流をさせていただいております。この仕事を選んだから今の生活があると感じているくらいです。お金には変えられない満足と充実がありますね。
現実は、会社勤めではありませんので、厳しいことも多々あります。今でも勉強中なので、実現したような実感はまだないですね。でも、今はこのような生活をすることができ、本当に地域の方々に感謝しています。
奥さん:私は看護師という資格を持っていたので就職にはそんなに苦労していませんでしたね。地域の方からお話を頂き今の職場に勤めています。
私が来た頃とは違い、北海道は本当に仕事がないような気がします。ここで生活するには、生活するための努力や下積みは必要かも知れませんね。
・これから移住を考えている方へのアドバイスはありますか?
川辺さん・奥さん:焦らないことだと思います。私たちも公営住宅に10年住んでから今のような一軒家での生活をしています。
この地域が出来上がりそれを守ってきた地域の人たちへの感謝の気持ち、そしてその守られてきた地域社会や自然に感謝する気持ち、日々の当り前なことは、当たり前ではないということに気づき感謝する気持ちが大事だと思います。
地域の方々から家のお話を頂いた時は飛び上がるくらい嬉しかったです。でもこの嬉しさは、10年以上住んだから感じることができたことだと思います。
ここは、都会と違った魅力がある分、都会と違うデメリットもたくさんあります。それでも良いと思える自分を見つけることが大事だと思います。そうでないと後悔すると思いますね。
私たちは将来の不安はありますが、今のところ、この生活に不満はなく感謝と満足しかありませんね。
・最近、こっていること、始めたことは何ですか?
川辺さん:色々な人が集まる場所を作りたいですね。色々模索中で、建設中です。
奥さん:マッサージです。
川辺さん、川辺さんの奥さん、貴重なご意見本当にありがとうございました。
川辺さんは「自立」ということに強く意味を持っておられ、それが生きている実感をもたらすと考えておられる方です。また同じ価値観の仲間にも多数恵まれておられるようでした。川辺さんの豊かさの基本は、しっかりした価値観と意思にあるような気がしました。川辺さんの家には共感する人たちがきっとたくさん集まっていると思います。家は家族で直し、地域の活動にも積極的に取り組む、内外の自分の生活を豊かにしているとても素敵なご家族でした。